縁あってやって来た子と思えば 出来が悪かろうが全て可愛い物なのだが、この製品に関してはメーカーの姿勢が…(モデルガンに罪はない)。
高価な商品をDoburoku-TAoが持っているのは 昨年たまたま秋に 宝くじが当たったから…(笑
さて、この製品の難点は 動かない事。
シリンダーを 開放した状態ではダブル・シングル
のアクションは出来るが、シリンダーを閉じた時点でダブル・シングルのアクションは不可能となる。
これに似た症状は 15年ほど前 コクサイの金属パイソン調整と LSのDTの組み立て調整で経験している。すぐさま分解し ボルトスプリングを弱めの物と交換した。
アクションが固まる原因は シリンダーハンドの上昇とボルトの下降が同期しないこと。
これは コルトのアクションのメカニズム再現した際起こる問題。
DTのアクションを文にすると
1、トリガーを引く
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2、ハンド上昇に伴い リバウンドレバー上昇
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3、リバウンドレバーの突起がボルトに接触。
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4、ボルトは、ボルトスプリングとボルト自体の接触面の弾性でリバウンドレバーの上昇に抵抗、まだ下がらない。(シリンダー は回転出来ない アクションの粘りはメインスプリング・ボルトスプリング・ボルトの弾性の3種のバネの抵抗によるもの)
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5、リバウンドレバーの上昇(力に負け)ボルトが下降シリンダー回転。
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6、リバウンドレバーの突起と ボルトの接触が解除。
ボルトは上昇を開始、シリンダーを止める。
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7ハンマー落ちる
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8、トリガーが戻るにつれ リバウントレバー 下降を開始。
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9、リバウントレバー突起、ボルトと再接触。ボルトを外側に曲げて 突起の通り道を作る。
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10、引き金 及び各部品 発射前の位置へ
上記のサイクルの繰り返し。
ところでボルトスプリングを弱くする 処置の理由は4の抵抗を減らす為。
ま、これで 時たま オーバーランはするが シリンダーに弾を装填した状態でも シングル・ダブルのアクションが可能となった。
コクサイの金属パイソンの不調は 4と9の過程でかかる力でボルトが変形・折れて発生した。
なお 現在 発売されているコクサイのパイソンは リバウントレバーの突起を可動とし、9の段階で レバー内に突起が収納。ボルトに負担がかからないようになっている。
余談だか 旧国際、マルイの「造るモデルガン」では ボルトの軸の受け穴を楕円とし、 ボルトをスライドさせて逃がし 負担をかけないようになっている。
ところで 材質面の限界からくる機構的な難点は仕方ないのだが、この製品についてDoburoku-TAOの不満はメーカーの姿勢にある。
この商品には32Pに及ぶ 「他社製品との比較」や「DTの登場した作品紹介」など書かれたマニュアルが付属する。このマニュアルで書かれた操作方法によると
1、ダミーカートを装填して空撃ちはしてはいけない。
2、ハンマーを起こしたり・倒すときは 指を添えてゆっくり倒す
3、ダブルアクションは ハンマーに指を添えてゆっくり倒す。
となっている。
これって「基本的に 動かすな!!」と書いてるようにしか見えないのは Doburoku-TAOの勘ぐりすきか…?
マニュアルに書かれた この商品の 製品化にあたっての「メーカー側のこだわりについて書かれた長文」を 読んでいて空しくなるのを通りこし、不快になるのは 私の心が狭いからなのだろうか?
価格も決して安い物ではないこの商品、ゴタクを幾ら 並べようが 動かない製品を造った段階で メーカーとしてはダメだと思う。
それにこの商品、キットモデルではなく 完成品販売の物。モデルガンの市場が縮小している現在において『新規で出しました』を免罪符に、マニア(コレクター)を舐めているとしか思えないとは言いすぎか…。
2010.05.23…画像再撮影に伴い 画像差し替え
3年前 大阪で開かれたイベントで「ADVEN」さんのブースで購入した『DT用ハンマーシュラウド』。
GUN誌別冊6「コルトのすべて」に掲載された写真で doburoku-TAOは存在をしった。
当時 ADVENはMGC ABS「ローマン」用に アレンジしたものを販売していた。
HOBBYFIXのDTに難なく載るあたり、入手したモデルは「ローマン」用ではなく、ADVENが販売した文鎮用の製品と思われる。
固定の為にDT本体に ネジをきらないと駄目な物なので セコイDoburoku-TAOは勿体なくて使用できない(笑
ところで 90年代に東京の某SHOPが樹脂製を出していたが、これが この商品のコピーとの噂を聞いた事がある。
残念ながら 樹脂製の物を持ってないので真偽はわからないけど…ま、いいか(笑。