2011年01月08日

2011年 最近の読書 No.04  水見稜 著『マインド・イーター』 早川文庫…(201.01.08 読書・文庫・散財)

 Doburoku-TAO にとって1980年代前半は 大原まりこ(「未来史」シリーズ)・神林長平(「雪風」「敵は海賊」)・谷甲州(「航空宇宙軍史」 この方は「SFマガジン」が発掘したのではなく 「奇想天外」からの作家デビュー)・岬圭悟(「魔女でもでステディー」 だがこの方は他の作家とは違いコンテストではなく「リーダス・ストーリィー」の投稿常連からのデビュー)・火浦功(「高飛びレイク」?「マッドサイエンティスト みのりちゃん」)など 新しい世代の作家が積極的に「SF マガジン』誌上で短編を発表している時期だった。またこれら新人にまじり野田昌弘氏の「銀河乞食軍団」の書き下ろし文庫刊行など、コミック「ボンボン」見ながら「ガンプラ」をつくったりしている合間 嫌な高校からの現実逃避に中央図書館の「SFマガジン」バックNoを読み漁る日々だった。 
これら早川が作家の短編の多くは後(1984年ごろ)にシリーズとして一冊「の本にまとめられ発行されている。
まぁ どうでもいい個人的な過去の話で行数稼ぐのはおいて置いて、伊藤計劃 著『虐殺器官』を読んだあと 同じ言語関連である「短編」をむしょうに読み直したくなった…
最近の読書 2011 01  水見稜 「マインド・イーター」 早川文庫 Doburoku-TAO水見 稜 著
『マインド・イータ』
早川書房

 読み直したくなったのは この連作短編集に収録された「憎悪の谷」。
話は単に 
『末期癌の別れた妻の死を見取った男が、家出した二人の息子に会いに行く』
という話で
『逢った親子が何を観て そして何を語りあった』
かである。
 親子が再開したその日に交わした「食べ物」に関する会話の中の台詞
「本当に、生き物から食べ物まではただの一歩なんだな」(水見 稜 著『マインド・イータ』 早川書房 収録 「憎悪の谷」 p244)
が妙に印象に残っている事もある。
この短編で親子が最後に交わす会話は涙を誘う。

 ただ書き下ろしの「迷宮」に関しては、発刊当初から違和感を感じていた。
これは今回 十数年ぶりの再読で 塩見七生 氏の「ローマー人の物語」を全刊読破することで得たキリスト教に対する考え(「キリスト教」のヨーロッパでの成立と普及の背景を知り事で 単なる宗教であり「種としての人類の根源にかかわる物はない」との確信)でやっと違和感を理解できたのが今回の再読での収穫だったりする。

『虐殺器官』を読まれた方で興味をもたれた方は 「憎悪の谷」と同じく本書に収録された短編「おまえのしるし」とともに読まれる事をお勧めする。

posted by DOBUROKU-TAO at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 「2011年 最近の読書] | 更新情報をチェックする
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