

物は2007年の正月休みに仕上げた物。工作内容は以前 某掲示板にも書きこんだ物、追加情報もいれたのでネタの再利用はご勘弁を…(笑
キット製作に当たって参考資料にしたのは
「攻殻機動隊」のアニメ の第1シーズンと第2シーズンの全話
(丁度 近所のレンタルビデオ店 全話 ビデオが放出されていた…セコイ話(笑 )
Armsマガジンのキットレビュー(2005年10月号)。
元デザインとなった実銃の記事は月刊『Gun』誌から
「マテバM2006」 1996年12月号
「マテバ オートマチッリボルバー」2001年11月号
キットに手を入れたのは
○「銃口」部
9.5mmドリルで深く堀直し。銃口のリング状パーツは、実銃では銃身取り外し用レンチの為の穴。メリハリをつける為1.5mmで開け直した。

「トリガー」の再現は断念。代わりに「フレーム」をドリルで掘り 2mmプラ棒を軸として動くようにした。
「ハンマー」にはジャンクBOXから適当なポリキャップを仕込んだ。ささいな事だが 動く箇所があれば 完成させたあと 遊んでいてシルエットが変わってちょっと嬉しい。
○「ヨーク」
『Arms』誌面の記事のように、「シリンダーを回転させるのに 突起を削る」だけでは加工後 「シリンダー」が尻振りをする。
8mmプラパイプで長く造り直した。中に5mmプラパイプを組み込み 「シリンダー軸」となる3mmプラパ棒のガイドとした。
ヨークはキットのコ型軸配置だけでは負担がかかるので、フレーム前面方向に軸を追加した。
「フレーム」への固定は、「フレーム」にナットを仕込み 接着指定の「サイドプレート」をネジ止めとした。


綺麗な穴を貫通させる程 工作精度に自信が無いので「エジェクター」再現と「ダミーカート装填」はあきらめた。
シリンダー軸はまず前面から貫通させないよう注意しながら現物あわせで8.5mmで堀りなおした。
その次に2mmで後部から貫通させた(「シリンダー」後部に突き出す軸用)。その後 前面から3mmで貫通させないよう注意しながら穴を広げけた。
「シリンダー軸」は3mmプラパイブと2mmプラ棒の組あわせを接着。「シリンダー」後部に2mmプラ棒が3mm程でる様にした。「シリンダー」後部に3mmで貫通させても良かったのだが、後で 表面処理する(磨く手間)を考えて貫通させなかった。
ヨークとシリンダーを組みあわせる際に4.5mmバネを仕込み 「シリンダー」がたえず「フレーム」後部に押される様にした。
また「フレーム」側の穴を深くし 「シリンダー」を「フレーム」に直した際に「シリンダー」後部から突き出した2mmプラ棒が入るようにした。これで「シリンダー」を回しても尻振れしなくなった。
「シリンダーを」出す際は、「シリンダー」を前にずらしてから振り出す形となる。また「フレーム」の「トリガー上辺りの半円状パーツ」を少し大きくし 「シリンダー」を出した際の後方への抜け落ちを防いだ。
「エジェクタロッド先端」は、キットのパーツに穴を開け 新造した「シリンダー軸」に差し込んだ。
○「シリンダーリリースレバー」
3mmプラ棒で軸を制作。「フレーム」にポリキャップを仕込んだ。
アニメ製作スタッフのなぜアンビ仕様にしなかったのが?また実銃のように「射撃競技用」ならともかく、「コンバット用」なら「シリンダーリリースレバー」は大きくしたうえで滑り止めを施すべきような気が…

実銃マテバの特徴は一体の木製グリップを、一本のネジで固定する方式。またアニメーションの設定にしても4本のネジを使う理由が見えない。結局 悩んだがアニメの設定に準じた。
ただ ネジの頭のサイズが、アニメ設定ままでは 大きすぎる気がしたので。手持ちの5mm頭のマイナスネジに変更。右側のグリップ裏にナットを仕込み固定した。右側のネジは短いマイナスネジを塗装後固定した。
左右対称形の「グリップ」は右手で持った際、「グリップ右側上部」の膨らみが人差し指にあたるので削った。この辺りは設定画でもラインは曖昧な部分。
ここは 持って遊ぶ事を優先して 加工した。
○「その他」
「フレーム」の「ハンマー」と「リアサイト」の間が寂しいので、5mm頭の皿ネジをフレームに埋めこんだ。これは実物の「マテバ オートマチックリボルバー」にもあるので、突飛なモールドにはならないはず
○工作していて気がついた事
「リアサイト」のマイナスネジ モールドが左右にあるのが?だが、これはグリップのネジ同様「攻殻のマテバの記号」なのだと納得してそのままに…。
細かい話だか、実物の「マテバ オートマチックリボルバー」は、フレームが後方に下がり「ハンマー」が起きる際に「シリンダーハンド」を下降させる事で、「シリンダー」が『反時計方向(銃口部から見て)に回転』する。キットの「シリンダーハンド」のモールドはハンドガ上がり切った状態でモールドされており。このことから シリンダーの回転方向は『反時計方向(銃口部から見て)に回転』する設定で造られている。 ところが「アニメ本編」の動きと、キットの「シリンダー側のモールド」は「シリンダーハンド」が上昇して『時計方向(銃口部から見て)に回転』する形状。矛盾してると言えば矛盾している。
ま、組んだら隠れてしまう事、気にする程ではないかと(笑
たかが シリンダーの回転方向といえば 回転方向だが、『時計方向(銃口部から見て)の回転』の場合 「シリンダー回転時」に「ヨーク」には「シリンダーをフレームから 振り出そうとする力」がかかる事となる。これは「シリンダーを固定する」する部品に力が加わる事を意味する。「オートマチック リボルバー」という機種にとって 発射直後のアクション時の 部品破損による「シリンダー」の開放は 銃そのものの破損を招く重大なトラブル。銃器類のように 確実な動作を前提に「枯れた技術(不安要素の少ない)を積み重ねて造られる機械の性質を考えると ほんのわずかな可能性も考慮して 機構を組み上げると思うのだが…。
この辺り『大日本技研』の販売している「イタクァ」はどうなってるかは気にはなるが…、まいいか
◎塗装
○銃本体は クレオスNo.33[つや消し黒」を噴きつけ。
ピンやネジ部を メタルカラー「アイアン」でアクセントをつけた。
カートはマスキングが面倒なので メタルカラー「ブラス」で 筆塗り(要は慣れた手法で各自がすればいい話…(笑 )
○グリップ はクレオスNo.43「ウッドブラウン」で塗装したあと マジック『黒』で軽く木目を書き込み、溶剤で溶いた「クリアレッド」「クリアオレンジ」で マジックの境界をにじませるように 筆で重ね塗りをした。乾燥後 クリアを噴きつけて艶を整えた。
このキットを製作した時点では 気がつかなかったのだが、100円ショップ「ダイソ」には家具等の「傷補修用マーカー」が数種出ている。マジックの黒を使うよりも、茶系統で 数種あるこのマーカーを使うのも 塗装方法としては面白いかと思う。
…感想…
実物の「マテバ」のトーイガンが出る可能性の少なさから 購入したキット。組み立て時には自分なりの工夫を凝らせて 模型として楽しめたが 完成後にもう少し遊べるTOY的ギミッグがついていればと 思うのがDoburoku-TAOの「このキット」への正直な感想。もっともこれは 「無いものねだりだろう」
モデルガンの新作がなかなかでない現状を思えば レジン製銃器キットが少しづつでも出ている事自体有難いのだが…
このキットの定価12600円(税込み)を高いとみるか 安いと見るかは各自の価値観だと思う。
購入当時は 大阪の最寄店には在庫がなく、ネット通販で購入した。
現時点(2007.11.03現在)において 大日本技研の商品は日本橋『上新』に店頭在庫が多種あり 現物をみての入手も容易になった。
同一映像作品登場品 ということから模型の完成品を並べる楽しさを思い「セブロ」の購入も一時考えたが…どうも購入に踏ん切りがつかないのが現状だったりする。
ま、模型に楽しみ方は人それぞれだと いう事で…
追記…2010.05.08 一部画像差し替え